
「Radeon RX 5500」シリーズが登場、「RDNA」世代のミドルクラスGPU
2019年10月7日、AMDはグラフィックチップの新モデル「Radeon RX 5500」シリーズを発表した。モバイル版の「Radeon RX 5500M」を搭載したノートPCは今月後半から、デスクトップ版を搭載したPCは11月から登場するという。単体のグラフィックボードは年内登場予定だ。
・デスクトップ版「Radeon RX 5500」の製品ページ
https://www.amd.com/en/products/graphics/amd-radeon-rx-5500?utm_campaign=5500&utm_medium=redirect&utm_source=301
・モバイル版「Radeon RX 5500M」の製品ページ
https://www.amd.com/en/products/graphics/amd-radeon-rx-5500m
Radeon RX 5500シリーズはAMDのグラフィックチップ。7月に発売した「Radeon RX 5700」シリーズの下位モデルとなる。新しい「RDNAアーキテクチャー」を採用しており、PCI Express 4.0に対応しているのは同じだ。Radeon RX 5700シリーズにモバイル版はないため、「Radeon RX 5500M」はRDNAアーキテクチャーでは初めてのノートPC向けGPUとなる。
デスクトップ版、モバイル版共にシェーダー(Stream Processors)は1408個で共通。モバイル版の方が動作クロックが低く設定されている。今回公開された仕様は下図の通り。コアの動作クロックはベースクロックが省略されており、ゲームクロック(ゲームプレイ時の目安となる動作クロック)とブーストクロック(最大動作クロック)だけが示されている。下図ではデスクトップ版のメモリーが最大8GBとなっているが、ウェブサイトの製品ページでは最大4GBとある。8GBモデルは後からラインアップに追加されるのかもしれない。
RDNAアーキテクチャーの効果として、Radeon RX 5500と2016年に発売した上位モデル「Radeon RX 480」の比較が公開されている。性能は12%増、消費電力は30%減で、電力当たりのパフォーマンスは1.6倍になったとしている。ダイ(チップ)サイズもRadeon RX 480の221㎡に対して158㎡と小さく、小さいGPUでより高いパフォーマンスが得られているとアピールしている。1.7倍になったというダイの面積当たりの性能はユーザーにとってあまり指標にならないが、ダイサイズは製品価格に影響するため小型化できている点は喜んで良いポイントだろう。