Googleは同社のVRプラットフォーム「Daydream」用の6DoF(Degrees of Freedom)コントローラーを開発している。その開発者向けキットの提供を始めたようだ。海外ニュースサイトの「UploadVR」が報じた。
・Google’s Daydream 6DOF Controllers Now Shipping To Developers https://uploadvr.com/googles-daydream-6dof-controllers-now-shipping-to-developers/
このコントローラーは、LenovoのDaydream対応一体型VRゴーグル「Mirage Solo」専用となる。Mirage SoloはVRゴーグル本体は6DoFに対応しているが、付属コントローラーは3DoFまでとなっていた。3DoFでは回転や傾きを検知できるが、前後左右や上下の移動はできない。6DoFに対応するには、位置トラッキングの機能が必要になる。
「Oculus Rift」のように、VRゴーグルの位置トラッキングに外部センサーを使う場合はコントローラーも同じ仕組みを使えばよい。しかし、外部センサーを使わないinside-out方式で位置トラッキングする場合は、VRゴーグルがコントローラーのトラッキングも担当する必要がある。そこで、今回の開発者向けキットはVRゴーグルの前面に取り付けるトラッキング用プレートを付属している。コントローラーが発する光をプレートに搭載した受光センサーで検知し、位置を検出する仕組みと思われる。
上記記事では、キットを受け取った人が開封する様子の動画を紹介している。コントローラーのUSB端子はPCと接続してファームウェアのアップデートなどをするために使い、充電はできないようだ。電源は単4形乾電池を使い、充電池と充電器が同梱されていた。
開発者向けのプログラムは下記ページから申し込み可能。このコントローラーはまだ名称も決まっておらず、申し込みページでも「Experimental Daydream 6DoF controllers」と呼ばれている。
・コントローラーの紹介ページ https://developers.google.com/vr/experimental/6dof-controllers
・開発者向けキットの申し込みページ https://services.google.com/fb/forms/daydream-6dof-controller-devkit/
これはあくまで実験的なプロジェクトで、現時点で製品化の情報はない。ただ、来年発売予定の「Oculus Quest」も6DoFのコントローラーが付属する見込みのため、対抗する形で何かしらの製品は登場するのではないだろうか。
Reported by 宮川泰明(SPOOL)
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