「striderVR」という体感型コントローラーが開発中だ。海外ニュースサイトの「Road to VR」が報じた。
・Strider VR is an Intriguing New Omnidirectional Treadmill Solution https://www.roadtovr.com/strider-vr-intriguing-new-omnidirectional-treadmill-solution/
striderVRは多数の球体を敷き詰めたルームランナーのようなデバイス。球体の回転を検知してVR内の移動に反映させる。システムはマイクロソフトのKinectを使って全身のキャプチャーも行っており、手足の動きもVR内に再現できる。正しくキャプチャーするには体をKinectに対して正面に向けている必要があるため、角を曲がった際など進行方向が変わる場合は足元の盤面が回転して体の方向を保つ仕組みになっている。
メーカーのWebサイトでは、実際に利用している動画が公開されている。
http://heise-internet-service.de/35110952/movie_02.mp4
歩く動作をしても、体はその場から移動していないのが分かる。動画では吊革のようなもので体を支えているが、これは転倒を防ぐため。VRゴーグルに取り付けているのはLeap Motionの「Leap Motion Controller」で、ハンドトラッキングの精度を高めるために利用を推奨している。
同じ方向に歩き続けることが可能で、ルームルケールより移動の自由度が高い。ただ、移動を正確に認識するため、走る、急な方向転換、横方向への継続的な移動といった動作には非対応となる。歩く速度は時速6km程度までは対応可能としている。
VR内を自由に移動するためのデバイスとしてはVirtuixの「Omni」を思い出す人も多いだろう。しかし、Omniは専用の靴を履き、足を滑らせるようにして動く。走ることもできるが、現実の歩く動作とは少し異なる。striderVRは普通の靴で利用できることもあり、より現実に近い体験になると思われる。ただ、歩くことに特化しているため制約が多い点は気になる。発売時期や価格については未発表だが、製品化の際には制約が気にならないようなコンテンツ作りも重要になるのではないだろうか。
Reported by 宮川泰明(SPOOL)
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