AppleはiOSの次期バージョン、iOS 11でAR用プラットフォーム「ARKit」を利用可能にする。開発者にとって、「iPhone」や「iPad」で動作するARアプリを作りやすくなる。ある開発者が、ARKitを使ったペイントアプリのサンプルを発表した。海外ニュースサイトの「UploadVR」が報じた。
・This ARKit App Allows For Digital Finger Painting https://uploadvr.com/arkit-app-allows-digital-finger-painting/
アプリの製作者はフリーランスのソフトウェア開発者、OSAMA ABDELKARIM ABOULHASSAN氏。専用のペンやマーカーを使わずに、指だけで机や紙に絵を描ける。さらに描いたものを持ち上げるようにして3Dオブジェクトに変換もできる。
OSAMA氏はプロジェクト共有サービスの「GitHub」にソースコードを投稿し、解説ブログも公開している。
・iOS ARKit Tutorial: Drawing in the Air with Bare Fingers https://www.toptal.com/swift/ios-arkit-tutorial-drawing-in-air-with-fingers
用意されたコンテンツを見るだけでなく、ARを使ってユーザーが何かをするというのはマイクロソフトの「HoloLens」が目指すところと同じだ。高価なゴーグルを使わず、スマートフォンやタブレットで同様のことができるようになれば、ARの活用の場は広がるだろう。
今回のアプリはあくまでサンプルだが、iOS 11が正式にリリースした後は同様にARを活用するアプリが多く登場するはずだ。同氏は「もうすぐ次のARブームが到来し、今度はきちんと市場が得られるのではないか」としている。
Reported by 宮川泰明(SPOOL)
© THIRDWAVE CORP. All Rights Reserved.