2017年11月21日、トヨタは遠隔操作可能な人型ロボット「T-HR3」を発表した。ロボットの頭部に搭載されたカメラの映像をVRゴーグルで見ながら操作可能で、実際にそこにいるかのような体験ができる。
・トヨタ自動車、第3世代のヒューマノイドロボットT-HR3を発表 http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/19666327/
T-HR3は同社の第3世代の人型ロボット。特徴は「トルクサーボモジュール」を用いた操作の伝達とフィードバックだ。操作する人は「マスター操縦システム」に乗り、腕にパワードスーツのような機械を取り付ける。ここにトルクサーボモジュールが内蔵されており、腕の動きを検知してT-HR3に送信する。T-HR3もトルクサーボモジュールを搭載しており、受信した動きを再現する。
反対にT-HR3が物に触れて抵抗があった場合、それを使用者のトルクサーボモジュールにフィードバックする。使用者はカメラからの映像で対象に触れていることは分かるが、手応えの感覚としてフィードバックされることでよりリアルにロボットの状態を体感できる。
トルクサーボモジュールはマスター操縦システムに16カ所、T-HR3に29カ所搭載している。T-HR3は足にも搭載しており、倒れそうになった際にバランスを取るといった形でも利用されているという。
この技術はロボットを遠隔操作するためのものだが、操作を伝え、フィードバックを受けるという考え方はVRにも通じるものだ。T-HR3は、東京ビッグサイトで11月29日から12月2日まで開催される「2017国際ロボット展」に出展される予定。気になる人は足を運んでみてはどうだろうか。
同社は動作の様子をYoutubeで公開しているので、こちらも参考になるだろう。
・T-HR3 B-roll https://www.youtube.com/watch?v=QWEFLGoaobk
Reported by 宮川泰明(SPOOL)
© THIRDWAVE CORP. All Rights Reserved.