2020年4月1日、Facebookは「Gear VR」向けのアプリ、コンテンツの公開を終了すると発表した。GearVRユーザー向けのサポートページで公開した。
・Upcoming changes for Oculus Gear VR
Gear VRはFacebookとSamsungが共同開発したスマートフォンを使うタイプのVRゴーグル。Samsungのスマートフォン「Galaxy」シリーズだけが対応しており、対応機種を絞ることで端末の性能不足で体験レベルを落としてしまうことを防いでいた。
ここ数年はVRゴーグル側の新モデルは登場せず、最新のGalaxyシリーズが対応をうたわないなどアップデートのない状態が続いていた。今回の発表により、正式にこのプラットフォームが終了に向かうこととなる。
発表によると、既にGear VR向けの新機能リリースの予定はなく、2020年9月15日以降はOculusストアにGear VR向けのアプリが追加されることもなくなるという。現在所有しているアプリは継続して利用できる。
FacebookがOculusブランドで展開しているアプリ、サービスは一部利用できなくなる。例えば「Oculus 360 Photos」は2020年5月30日、「Oculus Video」は今年後半にGear VRでダウンロードできなくなる。
Oculus Videoでの映像コンテンツの購入、レンタルは2020年4月30日で終了する。購入したコンテンツも利用できなくなるため、購入済みのユーザーには購入金額と同額のOculusクレジットが配布されるという。
「Oculus Browser」は既にアップデートが終了している。利用は可能だが、セキュリティのリスクや、一部ウェブサイトが利用できなくなるなどのトラブルが発生する恐れがあるとしている。
VRの黎明期を支えたGear VRだが、安価な一体型VRゴーグルの普及などにより立ち位置が難しくなっていた。Oculusのプラットフォームでは、「Oculus Go」が後継に近い位置付けとなっていくだろう。
Reported by 宮川泰明(SPOOL)
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